2012年7月23日月曜日

うちの猫。3〈2012.7.20.金曜日深夜〉

【以下、生々しい描写・画像がありますので、苦手な方・辛い方は読まないで下さい】
1:00am ベッドでいつも通り一緒に就寝。夜のご飯も普通に美味しそうに食し、トイレにも行った。ベッドで私が大の字になって寝、その足の間でいつも彼は寝る。いつもの夜だ。

1:45am〜1:50am 突然軽い荒い息づかいで目が覚めると、痙攣始まっていた。おしっことうんち少し漏らす。ハアハアと息をしている。ハアハアと息をしながらの朦朧状態しばらく続く。病院に電話。症状を説明する。身体を支えてさらに激しい痙攣が起きても対応できるようにと考える。前に死んだてんかん持ちの猫ほど激しい痙攣は起きなかった。

しばらくして起き上がってベッドから下りるが方向が分からない?立ってはいるが、朦朧状態続いているので抱き上げてエアコンのある部屋へ異動。

ハアハアと荒い息づかい、涎が垂れている、水を指に浸して口を潤してあげるしかできない。

2:05am 呼吸がやっと落ち着いてきた。 てんかん発症していた亡くなった猫の発作よりは軽いが意識が少し飛んでいる感じ。身体を支える。脳細胞が少し破壊されてしまった可能性も考える。まだボーっとしている。

エアコンの機械がたまに軋む音にもやっと反応するようになった。涎拭こうとしたらやっとニャーと鳴いた。

2:15am 意識が少し戻って来たか? 立ち上がって私を見る。分かってるんだろうが、触ってもいつものようにガブガブして嫌がらない。

2:40am ずっと撫でている。徐々に落ち着いてきた。

2:55am タオルケットが汚れたので、洗濯しにしばらく外して戻ったら、テーブルの下にいた猫が居ない。さらに奥のテレビ台(キャットタワーを固定している場所)の奥で横たわっている。

3:00am 再び発作のような状態でハアハアし出す。足取りもフラついている。水を口に垂らす。 ボーっとしている。

3:05am〜3:10am 再び発作のような痙攣が起きて聞いたことのない太い声でニャー!ニャー!と息苦しそうに2回鳴いて大きく息をしながら冷たくなっていった。電気が切れたロボットのように動かなくなっていった。嘘のようだ。「ちょっと!嘘やろ?嘘やろ?おーい、おーい!」と何度も呼んだが嘘のように動かない。

病院へ「死んじゃいました」と連絡。瞳孔が開いてしまっているし、呼吸もしていない。心臓も動いていない。死んだのだ。

その後実家の母に電話、母親のほうが号泣している、2人で泣いた。帰省する際、実家に一緒に連れて帰っていたので、情が沸いていたのだろう。

6:10am 死後硬直始まる。弛緩始まると残っていた糞尿が絞り出されるようにして少しずつ体外に出る。拭いてあげる。全身キレイにしてあげる。

太ももに気付かなかった大きなしこりがあった。これも手術となると左足切断ということも考えられるほどの大きさ。なぜ気付かなかったのだろう。あまり触らせてくれない部位ではあるが、少し後悔してしまう。ただ手術してもしても次から次へと再発するのであれば、この発作で一気に逝ってしまったことは、彼にとって幸せだったのかもしれない気もするのだ。痛い思い、辛い思いが少なくてすんだのだから。

7月16日に右脇腹に出来た腫瘍部分を10cmほど切除したばかりで、痛々しい縫い傷がある右側を下にし、見えないように布団に寝かせてあげ、全身をキレイに拭いた。首の下のほうにも少し小さいが腫瘍のようなものがあったので、これも切除となると、この小さい身体で切り落とされる皮膚や組織がどれほど負担になるのか…と考えると、本当にいちばん楽に逝ったのかも知れないなと思う。

7:00am 死後硬直がどんどん進んでいる。死がリアルなものとなってきた。触るとまだ温かいような気がする。手足先は少し冷たい。

9:00am まだまだ温かい。が、手足の先はどんどん冷たくなって硬直し始めてる。背中はまだ温かいので気持ちが混乱する。

銀行へお金を下ろしに行く。葬儀代35,000円。棺付きだとプラス5万円というので、普通の個人葬でお願いする。

葬儀社が迎えに来てくれる11時まで一緒にいよう。時間が経つのが早い気がする。お別れするのは早すぎだろうか?という気持ちが湧いてくるが、7月20日この時期にしては涼しいとはいえ、現実的に既に少し死臭がしている。それが唯一この今の状況が「現実なんだ」ということを嫌でも納得させられる。

頭がずっと混乱しつつ葬儀業者の方が11:05ぐらいに到着。好きだったご飯とおもちゃを手に布団に寝ている猫を抱えて車に乗り込む。ああ、もうすぐお別れなんだ。

葬儀屋さん「キレイな猫ちゃんですね。」と言って下さる。“ええ、とってもキレイです。18歳にしては毛ヅヤも良くて元気だったんですよ。急に発作が起きて、いきなり逝ってしまいました。年齢の割には歯も丈夫で、病院の先生にも褒められました。自慢の息子、ならぬ自慢の猫です” 色々な話をしながら10分ぐらいで川向こうの斎場に到着。夏なのにかなり肌寒い日だ。

祭壇のある部屋へ通され、額に飾る用にメールで写真を送信。すぐ大きく印画紙に出力してくれ、飾ってくれる。キレイなまま寝てる。本当にキレイな身体だなあ。何ごともなく寝てるみたい。

申込書にサインしている時、猫の横たわっている方向から「ニャーニャー」と声がしてハッとした。まさかね、数時間も前から死臭がしているし、瞳孔も開いてしまっている、そんな生き返るなんてうまい話がある訳ないよね。と思いながら生き返って来てるところなら火葬してしまったら、取り返しがつかない…などと色々なことを考えながら申込書に記入する。

火葬の準備が整うまで、しばらく部屋に2人で過ごす。怒るのであまり触らせてもらえなかった後ろ足の肉球を存分に触り、いっぱいキスした。いろんなところにキスした。家にいる時も身体中にキスしまくってやったが、どれだけしてもし足りない。なんて愛おしいんだろう、なんて…。

暫く経って火葬準備が整い、移動する。焼き場の部屋へ移動し、花でいっぱいにしてあげる。まだ寝てるみたいね。あんたの好きなご飯も一緒に持って行くんだよ、足りるかな?美味しいよ。モンプチのいいレトルトご飯だよ。シーバのレトルトほうが良かったかな?全部は持って行けないんだよ、ごめんね。また今度会えた時、いっぱい美味しいご飯あげるからね。鰹節も、干しかまも入れてくれたよ。

12:00pm いったんお別れの時間。ごめんね。もっともっと早く気付いてあげれば良かったね、腫瘍があるの気付けば良かったね。そういう病気の知識が無くてごめんね。あんた、キジトラ猫くんと違って元気だったから大丈夫だろうと、過信しちゃったのかもね。ごめんね、本当は辛かった?しんどかった?気付いてあげれば良かったね。ダメな飼い主でごめんね。もっと一緒に居たかった。

肌寒いので、冷房を止めてもらい、外で一服。斎場の方に聞いてみた。「この辺て、野良猫居るんですか?」そしたら、「裏のお家で猫飼ってます。」とのこと。ぬか喜びさせやがって、生き返ったと思ってしまったやん…。と思いつつ、笑ってしまった。しばらくひとりで待つ時間。

13:30pm お骨を拾う。「しっぽの長い猫ちゃんだったんですね。」“ええ、とても。とてもいい猫でしたよ。とてもとても愛してました。大好きでした。私の全てでした” 18歳という高齢にも関わらず、歯もしっかり残っているし、爪も割と残っている。本当に丈夫な子だったのだな。神経系へ影響が出るような、圧迫する発作が起きてしまい、心臓が止まってしまうような発作。苦しかっただろう、ごめんね。何もしてあげられなくて。側にいてあげることしか出来なくて。

本人がいちばんびっくりしてるだろうと思うぐらい、急だったな。私もびっくりして、いまだに嘘じゃないのかなと思ってるようなところもあるし、本人はそれ以上に、理解していないかもしれない。もし、魂というものががあるなら。

小さく軽くなってしまった猫のお骨を抱えて支払いを済ませる。駅まで斎場の車で送って下さるそうだ。花束をくれた。動物病院の先生からとのこと。有り難い。いろいろお世話になった、私は手も思いっきり噛まれたし、腫れたし。 嫌いだったよね、そりゃ。ワクチン摂取でしか病院行ったことないのに、爺さんになってから病院通うの、そりゃ嫌だったよね。ごめんね。辛い思いさせて。 もっと優秀な飼い主だったら、病院に通うのもストレスに思わせない、良い飼い主だったら…。ごめんね雑な飼い主だったね。足りなかったところも多いよね。

駅まで送ってもらい、午後14時半から仕事する。仕事してるほうが気が紛れる。

21:30pm 退社。帰路につく。初めて見た仕事場、どうだった?楽しかった?色々遊ぶところがあって、楽しかったでしょ?走り回ってた?誰の机に上ったりしたの?お家より広い場所で、楽しかったかな?とか心の中で色々と話かけながら、帰る。

とにかく疲労していたので、ほとんど覚えていない。記憶も曖昧。朝2時に発作が起きてからの記憶がところどころ抜け落ちている。突然すぎたし、ところどころ、これは嘘なんじゃないかと思ったりしつつ、本能で対応して動いてた一日だけに、当たり前なんだけど。

ただ、混乱せず冷静になれたのは、前に飼ってたキジトラ猫がてんかん発作持ちだったから。それの対応をした経験があったおかげで、今回の発作も冷静に対応した。

ありがとう、そっちでは、ちょっと先輩だから、彼のこと頼むね。キジトラ君はフレンドリーな子だけど、黒猫くんは若干人見知りだから、よろしく頼むね。 そしてまたいつかまたうちに来て一緒に暮らそうね。

18年も一緒に居てくれて本当にありがとう、辛い時に君たちが居てくれたことに感謝してます。ひとりだと今頃生きていないかも知れないぐらい、辛い時もあったけど、そばに居てくれていっぱいいっぱい助けてもらったね。とてもとても感謝してるし、君たちに会えて、一緒に過ごせた時間は、宝物です。世界一幸せだと思う。ありがとう。そして、絶対にまた会おうね。その時はまたいっぱい遊ぼうね、美味しいものいっぱい食べよう、いっぱい昼寝しようね。

その時まで、バイバイ。

今年春ぐらいの映像↓じい様のくせに艶艶しています。


不思議な猫だったな。男前なんだけど、去る時まで男だったな。老いて醜態をさらすのは彼の美学に反するということだったのかも知れない。もし話が出来るなら、聞いてみたいと思う。

2 件のコメント:

  1. あなたの猫についての美しい物語をありがとうございました。それは私が彼の死を聞いて泣いたが、彼は平和である私は嬉しいです。

    (、それは大丈夫に聞こえる私はオンライン訳者からの助けを願っていた)


    thank you for the beautiful story about your cat. It made me cry to hear of his passing but I am glad he is at peace.

    (I had help from an online translator, hope it sounds okay)

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    1. > Dear Heather

      Thanks for the comment.
      I was captivated by the charm of his cat. It is as his speculation. :)
      That he had a long time to be with me and my 18 years, I'm very grateful.
      If he does not have, you might could not bear the pain of divorce.
      He helped me so.
      I hope, when became the presence of the soul, I want to meet him again.

      I also have used a translation software.
      Thanks for reading. He is delighted from over the sky. :-)

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